高野木工では、2021年春頃からベトナム・ホーチミン周辺の工場へオリジナルチェアの生産委託を行っています。又、少しさかのぼり、2019年2月から、弊社の国内工場にベトナムから技能実習生を受け入れています。
今回の出張では、生産委託する新作チェアのサンプルチェックと、木製パーツの検品を行いました。その後、ベトナムからの技能実習生 第1期生として弊社の工場で5年間勤務して、現在ベトナムで弊社の検品係として活躍するライン君と、同じく第1期生として3年間勤務したユエンさん、高野木工での技能実習が縁でめでたくゴールインした二人の結婚式へ招待して頂きましたので、それらをレポート致します。
まずは、生産委託中のオリジナルチェアの、2回目のサンプルチェックです。左が1回目のサンプルで、右が2回目のサンプルです。国内でのデザインから始まり、4か月ほど前に左の1回目のサンプルが出来ました。「ゆったりさ」を求めていましたが、サイズが少し大きすぎたということで、2回目のサンプルでは、全体幅が3センチ小さくなり、より日本の住宅にマッチするようなサイズ感に。全体のバランスもさらに美しくなり、これで完成となりました。発売は2025年3月頃です。
左の写真はこのチェアをデザインした企画・開発リーダーの堤君、右は同じく企画・開発のスアンさん(ベトナム出身)。通常、ロット生産の検品は、ホーチミン在住のライン君が行いますが、新商品のサンプルチェックは、企画・開発の担当者が行います。図面通りにできているか、座り心地はどうか、等それぞれ寸法を測ったり、座ったりして意見を出し合います。主に住宅で使うチェアなので、座るときは靴を脱いで試します。
次の工場(BAO HUNG Furniture)では、依頼している木製パーツを確認しました。材料の値上がりの対策として、これまで国内で加工していた木製パーツを、定期的に大量に使用するものに限りベトナムで加工します。この日はまだ加工の途中だったので、材料の加工の仕方や、木材の品質の確認を行いました。パーツの本格的な検品は現地にいるライン君が、寸法が合っているか、傷や節などないか等、塗装前、塗装後と、何度も細かい検品を数日かけて行います。国内製造家具のパーツとなるので、特に気を使っています。
取引を始めて3年ほど経過し、信頼関係も築けてきました。通常パーツの加工などは受けていないそうですが、取引の経過で受けて頂けるようになりました。右から2番目がBAO HUNG社の社長さん、誠実で仕事熱心な方です。右から3番目は私です。
次は、オランダに本社があり、ベトナムに工場があるアウトドア家具の会社「EURO FAR社」。こちらの会社とは昨年から取引をしており、今回は発注している商品の検品の為、工場へ行きました。日本ではまだ有名ではないですが、デザイン性が高く、価格も抑えられていて、高野木工で取り扱うブランドとして理想的です。現在、弊社で取り扱っているラインナップはこちらになります。
ロープを使うのが得意なメーカーで、熟練した職人さんたちが手作業で長いロープを手と足も使って上手に巻いていきます。私もロープの巻き方を教えて頂いて体験してきました。丁寧に教えて頂いて、作業自体は何とかできますが、職人さんと比べると、とにかくスピードが違います。
ホーチミンでの仕事を終えて、結婚式が行われるハティン省という所へ飛行機で移動します。ハティン省とは、ハノイの少し南に位置し、省都はハティン市です。ハティン市から車で約3時間南へ行った先にライン君の実家があります。結婚式はライン君の実家で行われます。
2019年2月に、ベトナムから4人の技能実習生が入社し、ライン君とユエンさんはそのメンバーでした。後に第3工場という椅子・テーブルの脚もの工場に配属され、そこで仕事をしながら木工の技術を習得しました。写真は、第3工場メンバーの集合写真です。上の右から5番目がライン君、下の右から5番目がユエンさんです。ちなみに下の右から4番目はスアンさん、上の右から4番目は、ライン君のいとこで、2期生のクイ君といいます。結婚式で久しぶりに再会できました。
結婚式の前日に前夜祭を行っているということで、前日の夜に入りました。結婚式場は、ライン君の実家の前の道路に大きなテントを張って飾りつけをしています。夜でしたが、大音量の音楽が流れていて、近所の方も結婚式に参加します。豪華な飾りで、左の特大ポスターが最高ですね。
左から堤君、新郎のライン君、私、新婦のユエンさん、スアンさん、クイ君。
中に入っていくと、奥にステージがあります。右の写真はカラオケを熱唱するスアンさんと、新婦ユエンさんの弟のダットさん。2人とも歌が上手でした。
ステージの右の方へ行くと、ライン君の実家に繋がっています。リビングでは親戚の子供たちが遊んでいました。
カラオケの後は、DJがやってきて、みんなノリノリで踊っていました。前夜祭は10時ぐらいにお開きとなりました。
翌日の結婚式は午前11時から行われました。前日は夜で暗かったので分かりませんでしたが、このような感じで式場が設営されています。緑の多い場所で、天気にも恵まれました。半野外の自然光が入る式場は、中は日陰で涼しく、とても気持ちの良い空間でした。少し早めに到着し、これから始まります。
11時頃から招待客が入り始めて、それから新郎新婦の入場となりました。
食べ物はベトナム料理でした。魚介類が多く、優しい味付けで食べやすくておいしいです。
上右下の写真は、左はクイ君、右の方もライン君のいとこです。
幸せな2人の共同作業によるシャンパンタワーでございます!
左の写真は、近所の方とライン君の叔母さん。あまり言葉は通じませんが、すごく楽しい方たちでした。右上の写真はリクエストがあったとかで、この日も熱唱するスアンさんとダットさん。
いろんな方にテーブルへ寄って頂いて、新郎新婦もテーブルに来てくれました。
食事、歓談をしばらく楽しむと、またDJがやってきてみんな踊り始めました。新郎新婦も、友人、親戚、近所の方々、私も楽しく踊らせて頂いて、とても陽気で楽しい結婚式でした。
技能実習生の受け入れから始まって、ベトナムでの商品開発を始めて、ライン君を検品係として採用して、そして今回の結婚式に呼んで頂いて、素晴らしい体験をさせて頂きました。
ライン君、ユエンさん、末永くお幸せに!
P.S. ベトナムでの検品の仕事はまだ量が少ないので、仕事が無い日が多いです。
他社の検品も請け負いますし、市場調査なども行いますので、どうかお気軽にお問い合わせください。
料金や連絡先はこちらになります。